
同棲中の彼氏の他に好きな人ができたが別々の道を歩むことになり後悔した話
既婚者の私が、1つ年上の彼と不倫関係になったのは結婚する少し前でした。
友人の結婚式の二次会でたまたま知り合い、美容師だった彼に髪の相談なんかをしていたらお互い惹かれてしまったのです。
とびきりカッコいいわけでもないけれど、優しい笑顔と、繊細に物をなぞる指先に私の目は引き込まれていきました。
彼は東京に住んでいて、私は地方に住んでいましたのですぐに会ったりは出来ませんが、彼の地元が同じ県なので帰ってくる度に連絡をくれ、予定をつけては遊びに行きホテルで過ごしました。
髪のトリートメントをしてもらったり、優しく抱いてもらうと日々の疲れや嫌な事も忘れることが出来ました。
また彼と過ごす時間は限られていましたので、お互い少しでも時間を作ろうと必死でした。
すでに私にはパートナーがいて同棲していましたが、その事も知っていて私を求めてくれる彼にどんどん心惹かれていきました。
水族館に行き手を繋いでデートしたり、夜のドライブの信号待ちでキスをしたり、まるで若い頃に戻ったようなドキドキと初々しい気持ちが自分の中にまだあったことを初めて感じました。
いずれ地元で美容師をやるからと言っていましたがそれを待ってて欲しいとも、彼と別れて欲しいとも言われないまま時が過ぎていきました。
パートナーとの同棲期間も5年をすぎ、いよいよ結婚をすることに。
結婚を選んだパートナーとの付き合いは正直、惰性でした。
「年齢と今後の事を考えると子供や家のことも早い方がいい」とプロポーズもないままの計算的な結婚でした。
複雑な気持ちのまま、不倫してた彼に結婚報告をメールでしました。
彼は喜んでくれました。
「おめでとう」と言われた時には、やはりこれで良かったのかなと私も思いました。
浮気とわかっていて相手をしてくれる彼は「私の事を本気で好きなわけなかったんだ」と、自分の中の宙ぶらりんだった気持ちに重石をつけ沈ませることが出来たような、そんな気分でした。
式が終わり、彼からおめでとうのメールと「ウェディングドレスの写真を見たい」と連絡を貰いました。
一番綺麗に撮れた写真の自分の姿だけをトリミングして彼に送信しました。
帰ってきたメールには「綺麗だね、隣にいるのが自分でなくて妬けちゃうな」と。
そのあと「本当は本気だったけど、どうしても強気で押すことが出来なかった」が綴られていました。
内容をみて、少し前に重石をつけた気持ちがまた浮かんできます。
お互いが相手の心をもっともっと信じていれば、またどちらかが今後の人生について勇気を持って話す決断があれば、私と彼との人生はもしかしたら変わっていたのかもしれません。
私があの時、地元で美容師やるのを待って支えていくと言えたら、今隣に眠っているのは別の人なのかもしれません。
その後は一度だけ彼と会いましたが、お互い本当は愛していたけれど言えなかったのだと話しました。
しかし、今更全てをひっくり返して一緒になる勇気もなく、私と彼との最後の夜が終わっていきました。
それからは連絡先は残してあるものの、お互いメールもしていません。
今後、連絡がきても彼ともう一度とは思わないのかもしれません。
きっとまた同じ事の繰り返しで終わってしまう気がします。
今はただ、彼からメールで「地元に戻ってきました、美容院を開いたのでまた遊びに来てください」と届くことと、その日が来たら彼にまた髪を優しく触ってもらえることを楽しみに待っているだけです。
もし、不倫相手の事が信じきれず、踏み出す事が出来ない時はどうか踏み出してみて下さい。
それでダメになってしまうかもしれないという怖さもあるかもしれませんが、未来が変わる可能性をまだ持っているのなら私は自分の気持ちを伝えるべきだと思います。
今回ご紹介するのは、同棲中の彼氏の他に好きな人ができて浮気をしていたHさんからの体験談です。
本当は同棲中の彼ではなく浮気相手と一緒になりたかったようですが自分の気持ちに素直になれず後悔することに…